当社グループは、「国連ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき人権に負の影響を与えるリスクを特定し、防止・軽減、モニタリングを行いこれらの情報を社外HPや統合報告書にて開示しています。
当社グループでは、以下の9つの項目を事業における高リスク領域(顕著な人権問題)と判断しており、高リスクの項目においては特にその影響の軽減・是正に努めています。サステナビリティ調達ガイドラインの遵守状況の調査結果なども踏まえ、リスク評価については、適宜見直しを行います。
当社グループでは、特定した人権リスクに対して適切な予防・是正、モニタリングを実施しています。従業員の高リスク項目については、各事業会社ごとに研修や勉強会、アンケート等を実施しています。
また、グループ全体への人権等に関するセミナー動画の発信やサステナビリティに関する情報のニュースレターの発行などを通じて、全従業員への教育を行っています。
サプライヤー・顧客・エンドユーザーに対する人権リスクについては、サプライチェーンマネジメントを通して予防・是正、モニタリングを実施しています。サプライヤーへのモニタリングでは、「労働時間の管理状況」「ハラスメントに対する窓口や手順などの仕組の構築状況」「強制労働がないか、住居等の生活環境の状況」などを確認してます。詳細はサプライチェーンマネジメントの取り組みをご確認ください。
前田建設では、協力会社で組織する「前友会」の会員各社で働く外国人労働者、特に技能実習生の就労および生活における人権が尊重されることを重要な取り組みの一つと位置付けています。彼らを取りまく全ての関係者と共に安心して働ける(技能の習得に励める)環境を構築することが重要だと考えています。2023年に実施した前友会会員に対するアンケート調査「技能実習生を中心とした外国人技能者の雇用に関する課題」を通じて、外国人技能者を取り巻く人権上の課題やリスクを把握し、会員各社が外国人技能者に適切な就労環境を提供するうえで「当社に期待する協働」を共有し、現在以下の観点で具体的な支援に取り組んでいます。
労使双方が安心できる雇用関係
実習生の母国送出し機関や国内受入管理団体の双方に当社の人権尊重の考え方を共有できる強固な関係先(パートナー)を見出し、特に外国人技能者の採用実績がない会員会社に対して、採用~雇用において当該パートナーと共に一連のサポートを提供し伴走しています。これにより実習生と雇用主の間で生じる各種ミスマッチを未然に防ぎ、相互の信頼に基づく健全な雇用関係の構築を支援しています。
自主自立を促す奨学制度
実習生は日本での技能習得に向け、来日前から数か月をかけて初歩の日本語と基礎的な技能スキルを学んでいます。当社のパートナーである送出し機関で訓練を受ける実習生に対し、訓練費用への奨学金貸与制度や、就労後のスキルアップに応じた返済免責の仕組みを整備しています。これにより、実習生が経済的な不安や過度な負担を抱えることなく、日本での就労と生活の両面において早期に自立できる環境を整え、脆弱な立場に置かれるリスクの低減を図っています。
良質な意志疎通に必要な語学力
実習生への支援の一つとして日本語教育専門学校の協力を得て、来日間もない外国人技能者(実習生やエンジニア)に対する「習得レベル別日本語講習(WEB併用)」を提供しています。講習は雇用主とも相談しながら、受講者にとって十分なスキルに達するまで毎週丁寧に継続することとしており、その間の費用負担やシチュエーション創りは当社と前友会会員である各雇用主との協働で進めています。
働きやすい職場創り
日本語が堪能な外国人職員を「技能実習生の就労・生活ケア専従職員」として採用し、来日間もない実習生などに対し、母国語による日常的な「声かけ」を行っています。受入団体による法定管理業務に加え、外国人技能者がストレスやトラブルを抱え込まぬよう「見守り」ケアに努めています。また外国人技能者らの「生」の声をもとに雇用主に就労環境の改善を提言するなど、労使間のコミュニケーションにおける橋渡し役を担うことも重要な任務と位置づけています。