「MAEDA生物多様性ガイドライン」策定
生物多様性ガイドラインの策定
「MAEDA生物多様性行動指針」の活動内容をより詳細に示した「MAEDA生物多様性ガイドライン」を2013年4月から運用しています。本ガイドラインでは、「MAEDA6つの大目標」を掲げ、それらを達成するための「MAEDA8つの活動内容」を示しています。それぞれの活動内容は、「MAEDA生物多様性行動指針」と同じく、事業・企業・個人の領域において取り組むことを明示するとともに、事業領域の活動においては、その時代や状況を考慮し、重要なプロセスを見極めて注力していくことを宣言しています。
生物多様性に関する教育
生物多様性の教育
生態系と対峙する機会が多く、自然資本を調達しながら事業活動を行う建設現場では、生態系保全活動を正しく理解し、実践することが重要です。2013年度は、現場に所属する社員を中心に、保全活動への理解を深め、より浸透させていくことを目的として、ガイドラインの内容解説と活動事例の説明を全支店で実施しました。
池の底質安定化処理
池の底質安定化処理
浄土式庭園を形成する池の水質改善工事に携わりました。この池は、池水の淀みと周辺庭園からの栄養塩類の流入などにより、水温の高まる夏季に藻類が繁茂して景観を損ねる状況が散見されました。そこで、水質を改善するために池底に堆積した底質の表層を除去したのち、歴史的遺構として残置する堆積層を安定化処理する工事を実施しました。ここでは、低アルカリで有害物質を含まない環境配慮型資材である「マグホワイト」を改良剤として採用したことで、生態系保全にも配慮した提案と社会課題解決に実現しました。
生物多様性を考慮した調達物の選定
生物多様性を考慮した調達物の選定
河川内の工事において、高含水比の杭残土や掘削残土を場外搬出する作業がありました。曝気ヤードを確保できないため、改良材を添加する方法を採用しましたが、一般的なセメント・石灰系改良材ではなく、製紙焼却灰を原料とする「ペーパースラッジ」を適用しました。「ペーパースラッジ」は、セメント・石灰系改良材と異なり廃棄物として処理する必要がなく、製紙焼却灰であるため自然環境にもやさしい「環境配慮型製品」です。河川内の工事という当現場の特徴から、生物の生息環境に配慮して選定しました。こうした事例を社内で水平展開し、調達時から環境に対する意識を高め、現場の生態系保全活動の向上につなげていきます。