循環経済

循環経済

方針・考え方

「循環経済(サーキュラーエコノミー)」とは、資源(製品や部品等を含む)を循環利用し続けながら、新たな付加価値を生み出し続けようとする経済社会システムです。2024年5月にはサーキュラーエコノミーの国際規格であるISO59000シリーズが公開され、今後ますます活発な議論が行われることが予想されます。インフロニアグループは、企画提案から施工、運営・維持管理といったインフラの全ライフサイクルを事業領域として一気通貫で手がけており、製品のライフサイクルを通じた環境配慮設計の取り組みとして、資源利用の削減や影響の軽減・回避等を推進しています。また、公共施設等の運営・維持管理では、計画的な点検・メンテナンスを実施することにより、長寿命化を推進しています。

目標

インフロニアは、2023年12月にサーキュラーパートナーズに参画、2024年5月に業界初となる循環経済協会およびBlue plastics salonへ参画しました。それぞれの活動の中で、有意義な交流を重ね、社内では目標設定に向けた議論を深めてまいりました。そして、2024年11月インフロニアのサーキュラーエコノミー目標を設定いたしました。従来より推進をしていた省資源化や再生材の利用は継続して推進するとともに、少ない投入資源によって高付加価値を創出することを目指した目標です。

①2030年までにアスファルト合材製造事業に投入する再生材料の割合を50%以上とする
②2030年までに主要資材(鋼材、アスファルト、コンクリート)の資源生産性※を25円/kgとする
※資源生産性は、当社が総合KPIとして掲げている「INF付加価値額」を主要資材の投入量で除した値。

取り組み

前田道路では、建設工事現場から排出されるアスファルト塊・コンクリート塊を主とするがれき類を受け入れ、再資源化に向けた処理を行ってます。再資源化された再生骨材は、再生アスファルト合材の材料として年間約300万tを販売しています。また、天然資源利用の削減や石油代替製品の開発についても取り組みを進めています。

付着防止剤「リターンガードG」

前田道路は、資源循環の取り組みとして廃植物油脂からバイオ重油を製造する工程で排出される副産物(グリセリン)を利用したアスファルト付着防止剤「リターンガードG」を開発しました。アスファルト混合物は温度差により、ダンプの荷台やローラー等の重機に付着してしまいます。重機への付着は舗装品質の低下につながるため、アスファルト付着防止剤を使用しています。「リターンガードG」は、従来のアスファルト付着防止剤と同じ方法で使用が可能です。また、植物由来の副産物を原料としているため揮発性も無く環境にやさしいというメリットがあります。

外部との協働

建設資源循環のあるべき姿とその実現のための情報インフラの研究

当社は、早稲田大学環境総合研究センター 小野田弘士 所長の指導により、「建設資源循環のあるべき姿とその実現のための情報インフラの研究」を実施いたしました。サーキュラーエコノミーに関する取り組みを推進するうえで、デジタル化への取り組みと一体的に検討することが不可欠であり、本研究において、情報インフラの具体的なモデルの検討を行いました。本研究を基礎として、建設資源循環の情報インフラ整備が進展することを期待します。
この共同研究は、当社独自の仕組みである「地球への配当」を活用しています。

環境

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