取締役会の活動について
<取締役会の主要テーマ(2025年度)>
<取締役会の実効性評価>
当社は、取締役会の機能の維持・向上に継続的に取組むため、毎年取締役会全体の実効性を評価しています。2025年度の取締役会全体の実効性については、客観性・透明性を担保した評価を実施するため、第三者機関による取締役の自己評価アンケートを実施し、回答に対する第三者機関の分析結果を踏まえ、取締役会において評価を行いました。
評価プロセス、2024年度の評価結果と抽出された課題に対する対応状況、2025年度の評価結果の概要については以下のとおりです。
▶評価プロセスや評価結果等の詳細は、コーポレート・ガバナンス報告書をご覧ください
<取締役のサポート体制>
●取締役のトレーニング
2024年度の実効性評価結果において、「役員トレーニングの機会のさらなる充実」が課題の一つとして認識されました。これを受け、2025年度は以下の役員トレーニングの取り組みを実施しました。
DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)研修
本研修では、アンコンシャスバイアスへの理解や、多様な価値観を踏まえた意思決定の重要性について認識を深めました。研修を通じ、無意識の偏見への気づきや、公平性(エクイティ)の重要性について理解が深まり、単なる制度整備にとどまらず、意思決定の質向上やイノベーション創出に直結する経営課題として認識されました。取締役からは、DE&Iは理念と実践の両輪で推進すべきであり、各部門において具体的なアクションへと落とし込み、組織風土の変革につなげていく必要があるとのコメントがありました。
サイバーセキュリティ研修(IT・DX戦略)
本研修を通じ、サイバーリスクが事業継続及び企業価値に直結する重要経営課題であるとの認識が、取締役間で改めて共有されました。他社においても、役員自らがインシデント対応演習や疑似攻撃訓練に参加する事例が増えており、監督機能の実効性向上に寄与しています。当社においても、単なる知識習得にとどまらず、経営判断としての対応力強化や組織横断的な初動対応体制の確立を重視すべきと考えています。
●その他の2025年度の取り組み事例
取締役・執行役のMUFGスタジアム見学の様子
・執行状況の情報を補完する会議体への参加
「事業会社ヒアリング」や「執行役・部門長ヒアリング」の傍聴の機会を提供
・現場視察・拠点訪問による事業理解の深化
国内外のプロジェクト現場(アリーナ等のインフラ運営、再生可能エネルギー施設、水道関連施設等)の定期的な見学会の実施
・ステークホルダーとの対話
記者と役員とのコミュニケーション機会の提供
・タウンホールミーティングの参加
各社の若手社員や次世代リーダーとのコミュニケーションを通じ、組織理解と人材戦略への洞察を深化。
2025年度は、意見交換の質を向上させる新たな取り組みとして、社外取締役をファシリテーターとする
パネルディスカッションを導入すると共に、海外拠点でも初開催。
2025年度のタウンホールミーティング
- 全国16回(+海外2回)開催
- 社長+社外取締役が登壇し、対談・パネルディスカッションを実施
- 対面とオンラインの併用により、
当社グループの全従業員が参加可能な形式
- 現地開催時には、
現場視察及び
若手従業員とのランチミーティング及び懇親会を併せて実施し、経営層が現場と直接対話
パネルディスカッションの様子
| プログラム |
登壇者 |
内容 |
| 社長講話 |
岐部社長 |
事業利益の最大化と市場評価の向上を通じて、企業価値とブランド力の向上を重視。ステークホルダーから期待・信頼される企業の実現を目指す。 |
| 社外取締役講話 |
社外取締役 |
各回に社外取締役が1名参加し、それぞれの経験からインフロニアに対する期待について講演 |
- 橋本取締役:インフロニア設立の従業員への影響、コーポレートガバナンスについて
- 米倉取締役:日本企業における生産性向上と世界におけるインフラビジネスの成長可能性
- 森谷取締役:自身の経験を踏まえた社員との対話とグループ内シナジー創出への提言
- 村山取締役:アナリストの視点から見たインフロニアの評価ポイント
- 髙木取締役:アナリストの視点から見た企業価値評価における重要な5つの資産
- 小口取締役:自身のキャリアと国際・法務の潮流を踏まえたインフロニアの成長への期待
|
| 質疑応答 |
岐部社長 社外取締役 |
社外取締役が司会者となり社員からの質問に回答 |
| パネルディスカッション |
岐部社長
社外取締役
本部長or支店長 |
「事業会社シナジー」と「総合インフラサービス」をテーマにディスカッション |
社員からの主な質問・意見
成果・評価
事後アンケートからは、タウンホールミーティングが経営方針の浸透及び対話の機会として高く評価されていることが確認されました。特に、社長と社外取締役の考えを直接聞くことができた点や、社外取締役の第三者視点が加わることで議論が深まった点に対する評価が多く寄せられました。一方で、戦略の具体的な実行及び現場との接続に対する関心が高く、より双方向性の高い議論や具体性のある説明への期待が示されました。これらの声を踏まえ、対話の質の向上及び戦略実行の透明性向上に取り組んでいきます。
タウンホールミーティング(ランチミーティング)従業員の声
三井住友建設株式会社
名城シールド作業所
横瀬 萌絵
コンセッションをはじめとする脱請負の戦略や具体的な内容、海外の展望などについて、我々若手従業員にもわかる言葉でエピソードを交えて話していただきました。これからインフロニアがやろうとしていることや、その中で自分が技術者として貢献できることなどについて、今までよりも具体的に考えられるようになったと思います。これからはインフロニアグループの一員として、前向きに意欲的に仕事に取り組んでいきたいです。
▶関連:岐部ログ 三井住友建設のPMI PMIで最も大きなハードルは心の壁
高度化に向けた社外取締役の声
取締役会のさらなる機能の維持向上に向け、社外取締役への個別ヒアリングを行いました。実効性評価及び改善施策の検討にあたり、抽出された主な発言は以下のとおりです。
議論時間と運営のあり方
議案数の増加に対し、十分な審議時間の確保や運営方法の見直しの必要性が指摘されました。
戦略議論と情報共有
経営上の重要テーマに関する議論の充実や、情報共有のあり方について課題認識が示されました。
モニタリングとガバナンス運営
監督機能を支える仕組みや運用面についても改善意見が挙げられました。
総括
当社取締役会は、リスクテイクを後押しする機能について一定の評価を得ている一方で、それを支える議論の深度や情報共有、運営面の高度化が重要な課題であると認識しています。今後は、取締役会における情報インプットの充実と、執行役・主要子会社を含めたコミュニケーションの強化に重点を置き、より実効性の高い議論の実現に取り組んでいきます。
取締役会の運営高度化に向けて
①取締役会開催の頻度及び時間の最適化
議案数と審議時間のバランスを適正化するため、取締役会は原則として月1回以上の定例開催とし、特に重要議案については、臨時開催の実施や1回あたりの開催時間も延長することで、深い討議時間を確保します。
②執行状況のオープン化
執行側で開催されている主要会議に社外取締役が自由に参加できるようにし、資料も閲覧できる体制を整えています。執行における重要情報を適切に把握し、取締役会での議論を充実したものにすることを目指します。
③戦略的な非公式コミュニケーション
取締役会とは切り離した時間を設け、中長期戦略・資本政策・組織課題等、特定のテーマについて自由に議論を行います。深い討議を行うことで、意思統一と戦略の質向上を浸透させます。
④社外取締役と取締役会事務局との個別コミュニケーション
取締役会実効性評価では十分に拾い上げきれない意見や認識を適切に把握し、潜在的な経営課題の抽出及び対応を継続的に行うことで、取締役会運営のさらなる高度化を図ります。
▶社外取締役座談会につきましては、こちらをご覧ください