インフロニアグループは、水資源の保全を重要な環境課題と認識しています。また水を社会・経済活動を支える重要な基盤と捉え、水の安定供給と持続可能な利用の確保に取り組んでいます。水インフラの運営・維持管理、水資源の効率的な活用、水リスクへの対応を一体的に推進することで、水の安全性と供給の信頼性向上を図っています。さらに、気候変動やインフラ老朽化といった課題を踏まえ、レジリエンスの高い水供給体制の構築と地域社会における水の安全保障の強化に貢献しています。
当社グループは、水資源の適切な管理と持続可能な利用の実現に向け、事業活動全体における水使用量の最適化を推進するとともに、水インフラの運営・維持管理を通じて、安定的な水供給の確保と水リスクの低減を図ります。
また、各事業において水使用量の削減や再利用を進めるとともに、水質管理や排出管理の徹底により、水環境への影響の最小化に取り組みます。これらの取り組みを通じて、水の安全性・信頼性の向上と、地域社会における水の安全保障の確保に貢献していきます。
排水基準は法令より上乗せの基準で管理しています。COD ※は法令基準25mg/lに対し15mg/l、SSは法令基準40mg/lに対し10mg/l、pHは法令基準 5.8~8.6に対し6.0~8.0等の基準値を設定しており、2025年度の実績は全ての項目を満たしております。
| 2024年実績 | 2025年実績 | |
|---|---|---|
| 大阪市工業用水道特定運営事業 | 大規模漏水 0件 | 大規模漏水 1件 |
| 三浦市公共下水道(東部処理区)運営事業 | 排水基準順守 100%(法令違反0件) | 排水基準順守 100%(法令違反0件) |
| 社屋の水使用量 | 35/L・日 | 32/L・日 |
当社は、水の安全保障への対応として下記のような取り組みを実施しています。
三井住友建設では、水資源に関するリスクを重要な経営課題の一つと捉え、国際的に活用されている「WWF Biodiversity Risk Filter」を用いて、TNFDが定義している「要注意地域」の基準に照らし、直接操業のPC工場(3箇所)及び技術研究所の計4拠点の評価を実施しています。本評価は、事業活動や地域社会に生物多様性に関連したリスクの有無を把握し、将来的なリスク低減につなげることを目的としたものです。その結果、4拠点は全て「生物多様性にとって重要な地域」であると評価されたため、「要注意地域」に該当すると考えられます。一方で、「物理的な水リスクが高い」と評価された拠点はありませんでした。今後も評価対象の範囲を広げ、水リスクの把握と適切な管理を継続していきます。
当社グループは、水道・工業用水道・下水道分野において官民連携事業を展開し、水インフラの持続的な運営に取り組んでいます。みおつくし工業用水コンセッションや三浦下水道コンセッションでは、SPCを通じて施設の運営・維持管理を担っています。関係企業との連携により専門性を結集し、水資源の効率的かつ安定的な活用を推進すると共に、豊橋浄水場コンセッション等にも取り組み、水の安全性と持続可能性の確保を図っています。
前田建設が事業参画する大阪市工業用水道特定運営事業では、水の安定供給に影響を及ぼす水損失の防止を重要な取り組みと位置づけ、大規模漏水の未然防止と迅速な対応の両面から対策を講じています。具体的には、AI機械学習を用いた管路の漏水確率予測や、漏水音センサなどのテクノロジーを活用し、管路の状態をデジタルデータで監視・把握する体制を構築しています。こうした異常の早期検知と予防的な対応を徹底することで、大規模漏水リスクの低減に努めています。また、管路の多くが老朽化する中、突発的な漏水事象を完全に防ぐことは困難であるとの認識のもと、万一の際に速やかに復旧できる体制を構築しています。漏水発生時には、他のライフラインや市民生活への影響に配慮しながら、掘削・修繕・復旧を一体的に実施することで、被害の最小化と早期の供給回復を図っています。これらの取り組みを通じて、水インフラの信頼性とレジリエンスを高め、水の安全保障の確保に貢献しています。


水資源の持続可能な利用に向けて、事業活動における水使用量の削減は重要な課題です。インフロニアグループでは、設備や資材の選定に加え、現場における水利用の見直しを通じて、水資源の有効活用と環境負荷低減に取り組んでいます。
前田建設では、水使用量の削減に貢献する「節水型便器」をグリーン調達品に位置づけ、顧客への採用提案を通じて普及を促進しています。あわせて、社屋における水使用量削減目標を設定し、東京の社屋では2024年度に40L/人・日という目標に対し35L/人・日の実績を達成しました。調達実績を含め取り組みの可視化を進めています。
三井住友建設では、水循環式自己処理型バイオトイレを開発し、水資源の有効活用に取り組んでいます。本設備は上下水道に依存せず、微生物処理と洗浄水の循環利用により使用水量を大幅に抑制。汲み取りや給水を必要としないため、インフラが制約される環境でも安定した衛生環境を確保します。災害時においても継続的に利用できる仕組みにより、水の安全保障とレジリエンス向上に貢献します。
▶「 SMilet(スマイレット)」の詳細はこちらをご覧ください。
当社グループでは工場や工事現場の敷地からの公共水域への汚水流出防止に努めています。
前田建設では、作業所毎で流出リスクの特定を行い、緊急事態対応方法を定めています。万一、流出した場合に備え、吸着マットやオイルフェンスによる対応を迅速に行うための訓練を実施しており、内部監査等で実施状況の確認をしています。
当社子会社である、みおつくし工業用水コンセッションは、工業用水道事業許可を取得し、事業運営・施設管理全般を実施しています。地域住民の方々をはじめとした幅広いステークホルダーへ向け、工業用水の製造プロセスや活用方法、工業用水の新たな価値のご提案や取り組みをより身近に感じていただくため、情報公開に努めています。