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2021.10.19
お知らせ
前田建設工業

ガウディの窓に着想を得た自由形状の未来窓を木造ロボットで実現

〈概 要〉
インフロニア・ホールディングス株式会社 (社長:岐部一誠 本社:東京都千代田区) グループの前田建設工業株式会社(東京都千代田区、社長:前田操治)は、東京ミッドタウンにて開催中の「未来の窓―Gaudí Meets 3D Printing」(YKK AP株式会社主催)にて、ICI総合センターのロボットアーム型木材加工機を用いて、世界遺産のガウディ建築「カサ・バトリョ」の窓(縮小再現)と、鈴木啓太氏(PRODUCT DESIGN CENTER:本展クリエイティブディレクター)がガウディの建築思想や多様な素材・造形の窓に着想を得て提案した「太陽と月の窓」の2点の制作協力を行ないました。

〈詳 細〉
前田建設工業株式会社ICI総合センターが国立大学法人千葉大学の平沢研究室と共同開発した木工用のロボットアーム型加工機は、6軸(自由度)で動くことから複雑な形状も加工できるようになり恐竜骨格、女神像などの曲線に富んだ造形物が加工できます。BIM(Building Information Modeling:建築3次元モデル)のデータから3Dプリンターによるものづくりに似た感覚で木材の切削が可能な加工機のため、精密加工や曲線加工の特性を生かし、彫塑的な加工にも対応します。
https://www.maeda.co.jp/news/2018/04/25/4871.html

今回、本ロボット加工機の性能に注目したYKK APと鈴木啓太氏からICI総合センターが依頼を受け、東京ミッドタウンで開催されているYKK AP株式会社主催の展示「未来をひらく窓―Gaudí Meets 3D Printing」に制作協力しました。

制作した「カサ・バトリョ」の窓は、3mを越える実物の窓を、3Dスキャン技術を活用してデータ化され、その後縮小化されたモデルをYKK APからICI総合センターが受領し、本ロボット加工機にて製作し、再現されました。この共創PJでは、国内の重要文化財などの保護補修という課題に対してこれらの技術を適用することにより、建築の保存および修復や再生の未来を提案しています。
また、未来の窓・開口部の提案として制作されたプロトタイプデザインである「太陽と月の窓」では、複雑な曲線を多数有するフレームのデザインを本ロボット加工機が人の手の様にツール(切削用刃物)を持ち変え、段階を踏みながら一つ一つを丁寧かつ高精度に加工することで実現いたしました。

前田建設も今回の共創の成功により芸術がより身近なもの、つまり誰もが芸術家になれたり、芸術がビジネスとして社会実装されたりする、豊かな暮らしに近づけたと考えております。また建築分野においては、人間の職人が行うような技能作業の機械化を「人工技能」と称し、熟練工の技能を人工的に再現することを目指してまいります。宮大工などの職人が行っていた多品種少量生産の体制に最新の技術を導入することで多品種大量生産を実現し、木材加工の生産技術に飛躍的な向上をもたらせたいと考えています。


「未来をひらく窓―Gaudí meets 3D Printing」展示風景


YKK AP × 鈴木啓太 「太陽と月の窓」

<展示会 開催概要> 
タイトル:未来をひらく窓―Gaudí Meets 3D Printing
主催・企画: YKK AP 株式会社
会期:2021 年10 月15 日(金)~11 月3 日(水・祝) 
会場:東京ミッドタウン ガレリア B1 アトリウム(東京・六本木)
公式 WEB サイト: https://www.ykkap.co.jp/consumer/satellite/sp/window-future/

<問い合わせ先>
前田建設工業株式会社
経営革新本部 広報部
電話03-5276-5132

ガウディの窓に着想を得た自由形状の未来窓を木造ロボットで実現

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