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2024.12.13
お知らせ

「高溶存酸素水供給システム」特許出願 ~魚の養殖・水耕栽培、飲料水、水質改善での適用を目指す~

 インフロニア・ホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、代表執行役社長兼CEO:岐部一誠、以下「インフロニア」)は、株式会社ライティア(本社:長崎県松浦市、以下「ライティア」)、株式会社Flight PILOT(本社:長崎県佐世保市、以下「Flight PILOT」)、富士電機株式会社(本社:東京都品川区、以下「富士電機」)と共同で、「高溶存酸素水供給システム(以下、「本技術」)」について特許出願をしました。本技術は、ライティアが所有していた「魚の養殖システム(特許第6080811)」において用いられていた、酸素を溶解した微細水粒子を、水に直接混入させてその溶存酸素量を高める技術を応用し、水耕栽培や飲料水、水質改善等に適用する技術として改良、開発したものです。

 魚の養殖や植物の水耕栽培をはじめとする様々な分野において、溶存酸素濃度の高い水を用いることに関心が高まっています。従来は、散気や曝気、攪拌により水中に酸素を含む気泡を送り込むことで生成されます。しかし、十分に酸素が溶解する前に気泡が水中を浮遊して液面から気中に抜けてしまうため、必要濃度を確保しにくいなどの品質や効率面での課題もありました。また、従来方法では、必要濃度を確保するために多くのエネルギーを要するだけでなく、騒音や泡等により、魚への悪影響も生じていました。

 本技術は、それらの課題を解決するため、以下の3つのプロセスにより、空気中の酸素を水に溶解させて、高溶存酸素水を生成します。(図1)

 プロセス1:冷却することで微細水粒子が気体中に発生します。
 プロセス2:移動中に表面積の大きい微細水粒子に酸素が溶解します。
 プロセス3:酸素を含んだ微細水粒子と水をカルマン渦により攪拌し、酸素を溶解させます。

 本技術の適用により、水道水を用いた環境下においても、天然魚に近いヤマメの養殖、清流でしか栽培出来ないとされている本わさびの栽培が可能となることが確認されております。また、飲料水として健康や美容分野での活用、排水処理や赤潮対策への適用が可能です。


図1 高溶存酸素水供給システムの模式図
※図中の〇は温度低下により生成された微細水粒子、●は空気中の酸素が溶解して溶存酸素量が多くなった微細水粒子を示す

 今後は、高効率に高溶存酸素の水が生成可能なため、養殖・栽培の生産量拡大や広域での水処理技術の確立を目指すとともに、その他の適用の可能性も調査し、更なる開発を進め用途を広げてまいります。

【各社の役割】 

インフロニア 本技術を用いた製品の企画・製造、水質改善用製品の販売
ライティア 本技術を用いた製品の開発、魚の養殖・水耕栽培用製品の販売
Flight PILOT 本技術を用いた製品の開発、飲料水用製品の販売
富士電機 本技術を用いた製品の監視・制御装置の販売

<問い合わせ先>
インフロニア・ホールディングス株式会社
E-mail:infroneer-release@infroneer.com

「高溶存酸素水供給システム」特許出願 ~魚の養殖・水耕栽培、飲料水、水質改善での適用を目指す~

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